Thinking In The Past.

正常な状態

2014.12.05

身体の健康も、精神の健康も、大事なことはおかしくなり際に気づいて早めに対処することだろうと思うのだけれど、正常な状態を知っていないと異常な状態もまたわからない。案外と自分の正常な状態のサインを知っている人は少ない。

朝起きる。首を上げた瞬間の何か重たい感じ。それが何を意味しているかを観察する。人と会った時にどんな表情をしているかを観察する。いつもの自分とは違う反応をしている自分は何かが違っている。自分を観察して異変に気づく。

正常な状態はどんな状態かを知らないと異常がわからない。調教師の方と話をした時に、”とにかく長い間観察するるしかないんです。そうすれば何が正常値か見えてくる”と。自分を観察して平均値、正常値を感じ取れるまでになっているか。観察できない人は正常値がわからず、浮いたり沈んだりしながら、そのことに気づいていない。

好調をそもそも知らない場合がある。10年毎日飲んでいた人が、ある理由で1ヶ月禁酒した。めちゃくちゃ階段を上がる時に軽快だと言っていた。好調な状態、正常な状態を体験したことがない人は、不調の状態を正常だと思っている。パフォーマンスの低さは能力ではなく調子の問題だったりする。

人は自分が狂い始める瞬間に気づくことができるのか。思い込み始める瞬間にそれを観察することができるのか。自分に気づくことはとても難しい。けれども内面は外に現れる。体のサインを読み取ればかなり早い段階で異常に気づくことができる。